ワインショップ

貸店舗を効率よく選ぶには ~田舎編~

実体験なのですが、物件選び…とても大変です。東京都内などでも魅力的な物件はすぐに埋まってしまいますし、絶対数の少ない田舎ではなかなか希望の条件に合致した物件自体が少ない…。
そんな中でどうのように効率的に選んでいくのか。が今回のお話です。

 開業するうえで重要と言われいる店舗選び。交通量や周辺の住民数など立地によってさまざまですよね。ここでは私(ワインショップ開業)が実際に選んだ経験を元にいくつかポイントを挙げていきたいと思います。

なにを基準で選べばよいのか。

 冒頭でも話したように立地は非常に大切です。ただ、希望ばかり挙げていても『貸出している店舗』が存在しないかぎり、契約することはできません。特に田舎ではそうですが、じぶんの選んだエリアに数多くの貸店舗が空いている状態は稀です。

 つまり、エリアをいくつか選定し、先に不動産仲介会社にピックアップをお願いするのがスムースです。その中から、周辺の居住数や交通量を調べ、選定していくと作業が捗ります。お願いする際に、退去がすでに決まっている物件も含んでもらえるようお願いするといいと思います。

 『いやいや、優良な物件はHPとかに載せてない物件も多いんでしょ?』という話を私も聞いたことがありますが、仲介会社の担当者に尋ねてみたところ『昔からあるような個人の仲介会社だけですね。大手の代理店では基本的にはインターネット上に公開しています。との事でした。
足を使って探すのもいいと思いますが、かなり労力を割かれることになるはずです。その場合は、エリアリサーチを兼ねて気になるエリアを回ってみるといいでしょう。空き物件自体を探し、気になる物件があれば、そこにある看板などで仲介業者の連絡先を入手できます。

周辺居住者や交通のリサーチはどうするの?

 周辺の居住者数はすぐに調べることが出来ます。jSTAT MAPというサイトが便利です。年齢ごとの分布や車で15分圏内など条件を設定して、データが出せます。データを見るだけならば登録をせずに使うことも出来ます。
自身のお店のターゲットが実際にどれくらい住んでいるどうかの確認が出来ます。

 交通量ですが…こちらは厄介です。交通量情報は調べると出ては来ますが、主要道路ごとの結果でありイメージが湧きません。自身のお店の近くに絞ることは難しいですね。
実際に候補のお店の前に1日居てみるとかなりイメージが湧くと思います(私は張り込みました)

とある日の様子…車内から交通量をカウント

実際に選んでみてどうだったか

 完璧とまではいかないもののなんとか納得できる物件を見つけることが出来ました。80%ほど満たしていると思います。なになら犠牲に出来るのかを明確にしておいたほうが店舗決定に役立つのは間違いないです。譲れる部分と譲れない部分を明確にして物件、貸店舗選びに臨みましょう。

ご参考程度になれば幸いです。どんなお店なのか気になる方はTwitterのフォローをお願いします🍷

個人で酒販店(ワインショップ)を開業するために必要なもの

ワインショップを始めると誓った私。始めるにはどうしたらいいの?とまず直面したのが、何が必要なのかということ。
そんな疑問をさらっと書き殴っているのが今回のお話。

基本的には酒販免許だけ

  びっくりすることに開業するのに必要なのは酒販免許だけです。これがあればワインが販売できます。ぶどうジュースを副業として年に15万円分くらい売りたいのであれば許可は必要ありません。が、お酒(アルコール1%以上)を販売する場合は酒販免許が必要です。
酒販免許にはいくつか種類があるので、販売するイメージに合わせて確認が必要です。
酒販免許についてははこちらにまとめてあります↓

 しかし、本業(事業所得)として開業される方がほとんどでしょう。その場合は開業届や青色申告の申請を行ったほうがメリットがたくさんあります。

あったほうがいいもの

 必要なものに比べて、あったほうがいいものはたくさんあります。きりがないので、私が実際に開業準備をしてみた中で感じたものをいくつかピックアップします。

・資金
 これは当たり前ですが、資金が多いに越したことはありません。
・行政書士さん
 酒販免許申請の代行や飲食許可申請の代行を行ってくれます。
 自身で行うよりもスムースで確実です。
・開業までがタスク化されているもの
 開業までのしおりのようなイメージです。これがあると非常にすすめやすいです。
 私は≪ソウギョウノート≫というものを使いました。無料です。これ便利です。

ワインの知識や経営の知識などももちろんあったほうがいいと思いますが、なくても何とかなるものだと思います。私は経営の経験はありませんでした。それでも酒販免許は取れます。
記事差し込み経営経験無しや税金滞納しちゃった人は酒販免許はとれないのか?

じぶんでやってみた感想

 ここでは非常に簡潔に書いてありますが、こまごまとしたことはもっとたくさんあります。しかし、感想としてはそんなにハードルは高くないと思いました。私が少し厄介だな…と感じた部分は
テナント選定【概要】
→田舎でも苦労します。
酒販免許申請【概要】
→行政書士さんにお願いしました。
内装業者選定【概要】
→マッチングサイトで選びました。
仕入れ先選定【概要】
→多すぎても少なすぎても危険。

みなさまのお役すこしでも立てばと思います。

酒販免許を取得する方法

 酒販店(ワインショップ)を開業するにあたって割と手間がかかるのがこの≪酒販免許≫

酒販免許にはいくつも種類があって非常に細かく設定されています。税務署が管轄しており、経営の審査や販売表示に至るまで目を光らせています。
いろんな種類があると思うと少し厄介だなと思ってしまいますが、酒販店(ワインショップ)を開業する場合、関係してくるのは主に2種類だけです。

酒販店(ワインショップ)を開業するために必要な酒販免許

 一般酒類小売業免許通信販売酒類小売業免許の2種類です。とても簡単に述べると店頭や対面での販売は一般酒類小売業免許が必要であり、EC(通販)で販売する場合は通信販売酒類小売業免許が必要である。ということです。
どちらにも一部制約がかかります。

一般酒類小売業免許→場所的な制約。同一の都道府県内(千葉県にお店がある場合は千葉県のお客様)以外への販売禁止。

通信販売酒類小売業免許→国内製造のお酒で年間製造3000キロリットル以上のお酒は販売禁止。国内大手メーカーの物は扱いにくい。

という制約があります。また、飲食店(居酒屋など)へ販売したい場合は一般酒類小売業免許があれば大丈夫です。

どっちの酒販免許を取得したらいいの?

 どちらかひとつと決まっているわけではありません。ご自身の販売計画に基づき判断されるとよいです。ただ、一般消費者向けに販売を考えている場合は両方の取得をお勧めします。私は同時に両方とも申請を行いました。併せて申請する場合、一申請にかかる登録料30,000円で抑えることが出来るので少しお得です。(別々に申請すると60,000円かかります)
ただし、通信販売酒類小売業免許を申請する場合はECサイト(ホームページ)を作成しておく必要があります。酒類販売に係る文言などチェックのためなので、公開しない状態でコンテンツを提出できれば大丈夫です。

意外と簡単にホームページも作れますので、ご安心ください。
私もこのホームページは自作してみました。

すずきCellar ホームページ
https://suzukiceller.com/

手続きは行政書士にお願いするべき?

 私はするべきだと思います。手続きも複雑であり、税務署へ何度も相談に行くのも気が引けたからです。酒販免許取得には4つの要件があるのですが、そのうちの2つが心配で私は行政書士さんに相談をしました。
当てはまる方が多いのはやはり経営の経験税金の滞納(私)でしょう。私も会社を退職してから市民税を少し滞納してしまったのですが、税金の滞納においては差し押さえなどの処分が行われていなければ大丈夫とのことでした。
経営の経験も、なんとかなるということでした。このあたりの相談に乗ってくれるので行政書士さんにお願いするのはおすすめです。しかし、酒販免許申請を得意とする行政書士事務所とそうでない行政書士事務所がありますので、実績や無料相談などでしっかりと選定することが大切です。

気になる価格は10万から15万程度です。酒販免許の交付まで通常2か月間ほどの審査期間があります。ご自身で申請する場合は書類不備などで申請期間が数か月延びてしまうこともあり、始業日が遅れるリスクを考えると安いと言えると思います。

個人事業主として、酒販店を開業される方のお役にすこしでも立てばと思います。