ワインの資格といってもさまざま資格があります。私たちがよく目にするのはレストランにいるソムリエが多いと思います。
実はもう一つ、ソムリエに並ぶワインの資格が存在するのはご存じでしょうか。
今回はそのもう一つの資格WSET(Wine&Spirit Education Trust)通称ダブリューエスイーティーと呼ばれる国際的な資格です。
WSETとは?
イギリス・ロンドンに本部を構える世界最大のワイン教育機関です。
始まりは11世紀とかなり古くからワイン商の商業組合として活動してきました。
WSETはLEVEL1からLEVEL4までレベルがあります。LEVEL4はDiplomaと呼ばれ、とにかく難関な資格として知られています。
WSETは国際資格なので英語での受験が基本ですが、LEVEL3までは日本語も選択することが出来ます。
JSAソムリエ資格とどう違うの?
前述したとおり、WSETはワイン商の組合から始まりました。ワインのセールスを啓蒙することに主軸を置いています。
変わってソムリエはワインのサービスマンとしての啓蒙活動をしている日本ソムリエ協会(JSA)とはその点が異なります。
一般的にWSETのLEVEL3の資格でJSAソムリエ資格と同等と呼ばれています。
また、ソムリエ資格は受験料と認定料を納めれば資格を保有できます。講義の受講が必須というわけではありません。しかし、WSETは講習をおよそ半年間受けることが受験資格として規定されています。
(やむを得ない場合は欠席することも可能ではあります)
実務経験は不要ということもあり、受験資格という面でも異なりますね。
さらに細かいワインの表現や捉え方の違いはこちらの記事で解説している内容が参考になります。
→ワインのWSET的捉え方とソムリエ的捉え方(すずきCellrHPにて)
WSETが活躍する場は?
いちばんはインポーター(輸入会社)でしょう。世界最大のワイン教育機関だけあって、各国の生産者もWSETを認知しています。LEVEL3と伝えると『ある程度専的なことを話しても伝わるな』と思ってもらえるので、スムースにワインの情報が聞けます。
その次は小売店です。
ワインを理論的に評価、表現するWSETは小売店との相性がいいように思います。理論的にワインの特徴や産地の特徴と整理できるので、エチケットやワインデータを見たときに味わいの想像がしやすくなります。
まとめ
大きな違いはワインのセールスマンかサービスパーソンかの違いです。
私自身も両方保持していますが、違った角度からワインを見るということは非常におもしろいことです。最近では愛好家や一般の方の取得も増えてきていますね。どちらも取得するとワインが一層楽しくなるのでおすすめです。